部屋に行くと、彼女は帰る準備をしていた。だが、そうはいかせない。

部屋の壁に追いやる。人生初壁ドン。緊張のあまり指が震えていた。

「これで貸し2。さて、どうする」

言葉を突き刺す。これで反論出来ないだろ。流石に。

「帰るには、1つ方法がある」

これも分からないのか。首をかしげてる。可愛過ぎ。

「それはな、俺の質問に答える事だ」

彼女は涙目で頷いた。これには本気で謝りたくなったが、彼女はそそくさと大学ノートを鞄の中から取り出した。

マジモードですか?

なら俺も便乗で筆談した方がいいよな。

「本当に筆談するか」

なんとなく言ってみた。