「……ん、やっと起きた……」

俺の第一声はそんな感じだった。
だってもう8:30近いし。

まだ、彼女はキョトンとしていた。状況の整理がつかないらしい。

「あ、ここ、俺の家だから」

時計を見ながら聞いてくれた。明らかにヤバそうな顔をしていた。

「これ、食べてって」

俺特製のオムライス。普通のとなんら変わりは無いけど。
一方的に話してるよな。俺。
凄い自己中心的。自分で自分にウザイと呟く。

彼女はメモ帳を取り出して

【いいの?】

って。いいに決まってるだろ。
君の為に作ったんだから。

「うん。変なもん入ってないし」

【ありがとう】

そう書いて少しだけ笑顔になる。嬉しい。

「いいえ」

って言ったけど、その笑顔だけで十分。オムライス頬張ってる所も本当に可愛い。だめだ。やられる。

「旨いか?」って聞いたら、頷くし、全部ぺろりとたいらげてくれた。

皿を片付けるって言えば、自分でやるって。責任感強いなぁ、岡崎とは大違い。