毎日毎日入浴後にするようになったリストカット。
もう何本もある赤い傷は痕になるほど深いものだ。
今日もまたいつものように_____
もう、全然怖くなんかない。
温まってて、血行がいいのか良く血が溢れ出る。
そして実感する。
生きてるって。

死に損ないが何を思うかと思いきや そんなことだった。
本当の死に損ない。
どう仕様もない奴。
泣きたいのに泣けはしない。
苦しい。
いつになったら死ねる?
覚悟が足りない。
勇気はあるのに。
何故死ねない?

死ねない死ねない死ねない死ねない死ねない死ねない死ねない死ねない死ねない

こんな時、ある人物の顔が思い浮かぶ。



愛……。



その顔は明るくて眩しくて……。
例えるなら天使?
病みすぎた俺にはそうとしか思えない。
その笑顔は俺に生きろって言ってるみたいだった。

あぁ、愛の声、聞きたいな。
きっと可愛いんだろうな。
聞けるのかな?
その時には俺、生きてる?

未来の事なんてわかるはずもなく、未来の事なんて考えるだけ無駄。

なのに………。
なのに、なんで……。

「なんでだよ……」

広げられたノートに赤い血で書かれた文字。

生きたい

そう書いてあった。