無声な私。無表情の君。

【ごめんね、ゆうか】

「何が?」

【なんか、色々】

「困った時はお互い様でしょー?
私が前にフラれた時だって愛がいたから何とか今日まで生きて来れたんだしさっ」

ああ、そうか……。
あの時の優香と同じ。
好きだった。
ずーっと好きだった。
愛していた。

なのに……。
なのに……。

通じあえなかった。

今度は私の番なんだね。

そう考えると、私って地球の中のちっぽけな存在でしかないって。
何も言わない優香が教えてくれてる気がした。
優香は私の憧れ。
可愛くて、美人で、優しくて、強くて。
私とは大違い。

遠いなぁ。
遠過ぎるよ。

「……愛、自分を保つのが大事よ!
こうゆう時は」

【わかってる】

【ありがとうございました】

「頑張って」

慰めでも、励ましでも、今までの私の心には響くどころか、聞こえもしなかった。
でも、今なら大丈夫だって。
自分を保つ。
どんな事があっても。
どんな困難があっても。
全てを受け止め、包み込む。
そう決心した。

私、頑張るからっ!