しばらく歩いた時、 「ここだよ!」 彼が指さす先にはオシャレなカフェがあった。 中へ入ると、 「いらっしゃい! 龍、久々だな。」 笑顔で手を振る若い男性がいた。 「ここのオーナーで、俺の命の恩人の大翔。」 「りゅう、やめろよ。 照れんだろ。」 そう言ってはにかむ彼もまた、好青年という感じだ。 「はじめまして!」 緊張のあまり、少し声が上ずった。 「はじめまして! ゆっくりしてきな。」 そう言ってまた、にっこり微笑んだ。