手すりに保たれていると、

ベランダのドアがカラカラと開いて

悠が入ってきた。

「急にベランダ出て…どうした?」

「ううん。なんとなく風に当たりたかったの」

悠が扉をしめて私の横に立つ。

心臓がドキドキと音を立てる。

静まって!静まって、私の心臓!

「…綺麗だな」

「う、うん」