そんなある日
夏休みの練習のときだったか
少しの休憩の時間に同じ1年バド部の和智美鈴が「高宮、ちょっと」と声をかけてきた
不思議に思いつつも、場所を変えて階段のところで話し合うことになった


「高宮さ、小学校の頃……いじめられてたって本当なの?」


ついにきた


少し躊躇いつつ放たれたその言葉に、私の動揺は隠せてなかったと思う
正直、もっと早く知られてもおかしくなかったことだ
ここまで持ったのは運が良かったのか




__少しは青春、できたかな


そのあとに続いた言葉は、全く予想もつかなかったもので
一瞬、何て言われたのか分からなかった





「……ごめん」