死人が現れてから10分が経過していた。

『……………ではあなたは死人薬を使うのですね………?』

「えぇ。使ってみるわ。で、値段は?」

『お金なんていただきません。ただ、あなたの時間を変えさせていただくだけです。』

「私の時間を変える?」

『そうです。正確には、時間を増やす。でしょうか?死人薬は、死んだ後の世界を体験できるのです。その体験している間というのは、一ヶ月だけで、その時間は私が少し変えさせていただきます。』

「なるほど…。じゃあ、私の時間を変えていいから、その、死人薬っていうのを早くくれませんか?」

『はい。少しお待ちください。』

こういう流れで私は死人薬を、使うことにした。

私が死んだら飛華流はどんな行動をとるのかがすごく気になるから、私は、この死人薬を使うのだ。

『では、こちらをお使いください』

出てきたのは、アメの様な物だった。

「これ、美味しいの?」

『はい。研究を重ねて生み出した味です。』

「どんな味よ…」

私は苦笑しながら、死人薬を口の中に放り込んだ。