気づいたら朝だった。

場所は変わらず、学校の前。

今日は日曜日だ。

部活がある生徒は、部活をやっている。

しかし、今日は飛華流の部活はないみたいだ。

校内から、コンッコンッとピンポン球の音がする。

卓球部はやっているみたいだ。

卓球部には…。

きぃちゃん…がいる。

…………見に行って…みるか。

校内に入ると、卓球部は玄関で部活を行っていた。

手前側にきぃちゃんはいた。

「桐子ー。」

きぃちゃんは誰かに呼ばれ、その人の方へ行った。

「桐子さー、最近、真田君とはどーなの?」

あ…。

その話題を聞くと、胸が痛くなる。

でも…。

真実を知るには、聞いておいた方がいいよね。

そう考えているうちに、きぃちゃんが喋り始めた。

「真田君とはそーいうのじゃないって前から言ってるでしょ?真田君は、彼女さんいるし、私も好きな人いるし、私は真田君が彼女さんとどーすれば長続きするか、その彼女さんと仲いい私に聞いてきただけ。だから、どーもしてない。」

「ふーん。つまんなぁい。」

そう言って、きぃちゃんは卓球の練習を始めた。

そうだったんだ…。

きぃちゃんは何も悪くなんかないじゃない…。

飛華流も、私を思ってきぃちゃんにいろいろ聞いてただけなんだ…。

すべて私の早とちり。

私が悪いんだ…。

ダメだ。

どんどんネガティヴになっていく。

普通の人間に戻ったら、飛華流に謝ればいいじゃないか。

うん。

そうだ。

謝ろう。

そして言うんだ。





……ダイスキッテ。