「ハァッ、ハァッ、ハァッ・・・!!クソたんたんめええええええええええええええええええええんんっっ!!!」
「なんだい?騒がしい」
「うぉっ?!」
ドドドドドッとまるで獣の突進のような音を立て廊下を走るとんこつの前に、ひょっこり現れたのは、とんこつが今取って食おうとする相手、担担麺だった。
「誰をお探しなのかなぁ?とーんこーつくん?」
無駄にイラッとする言い方で相手をおちょくるのは、担担麺の得意技だ。
「チッ。毎度毎度腹立つヤツだぜ・・・」
ボソッととんこつが呟くと、担担麺はすぐそこの生徒会室へととんこつの腕を引っ張って入れた。
「んだよ!」
「ん~?」
体勢を崩しながらとんこつが吠える。担担麺はそれを意にも介さず、相変わらずのにこやか生徒会長スマイルだ。
「ってぇな!離せよ!」
ブンッと腕を振り、とんこつは自分の腕をつかむ担担麺の手を振り払った。
「ああ。ごめんごめん」
何をしても、この完璧な生徒会長スマイルは崩れないのだろうか。
「で?んだよ、こんなトコに連れてきて」
「いやー。もう、あんまり面白くないなーって思ってね」
「はぁ?!」
ドラマでよく見る社長室にあるようなソファーに腰掛けると、担担麺は足を組みながらそう言った。
「てめっ・・・!!はぁ?!」
こんな格好させて、気持ち悪い男共におっかけられて、そのことの発端が『もう面白くない』だぁ?!
驚きすぎて、とんこつの口からは「はぁ?!」しか出てこない。


