階段を上ったみそ。
「ハァッ、ハァッ・・・!っく!キッツ!!」
「待ってよおお!!」
「ぼくっ、もう、むりっ・・・!!」
「体力なら無駄に自信ありますぜよ~?!」
みその今の格好は。
赤茶がかった地毛に合わせた、赤いタンクトップにシースルーの白いシャツ。がっちりしたガタイを生かした、スポーツ女子をイメージできる白いフィットパンツと、黒いウェッジソール。
「スポーツ系、スポーツ系は堪らんよぉっ?!」
「こっちくんなやぁあああ!!」
行き着いた先は。
「お、屋上・・・」
「逃げ場はないよ・・・?お嬢さん・・・?」
「くっ・・・!だっから、女じゃないんだべって!」
ヒョォッと、肩で息をするみそと、果てしなく続く階段を上り切った男一人の間を風が通り過ぎる。
「万事休す・・・か・・・!!」
「さぁ、大人しく僕につかまってねぇ・・・?」
「くっ、くっ、来るなぁああああっっ!」
一人目、みそ。確保完了。
「ちなみに、男ですけど・・・」
「なっ、なっ、なんだってぇえええええ?!?!」
倒れ込んだのは、みそを捕まえに来た男の方だった。


