「さぁさぁ、よってらっしゃい見てらっしゃい!」

「お帰りなさいませ、ご主人様」

「臨死体験・・・してみませんかぁ・・・」

「ねぇねぇ・・・。お姉ちゃん・・・、ボクのカラダ、探してぇ・・・?」

「お帰りなさいませ、お嬢様」

「豚汁、豚汁はいりませんかー」

「パンケーキ、三枚で百五十円ですー」


 学園祭当日。

 校内は様々な客引きの声と、学園祭に来た客の声が錯綜している。

 それは校庭も同等だった。


「やきそばー、やきそば安いよー」

「たこ焼き!たこ焼きあるぜぃ!」

「よっ。とんこつ!」


 やきそばととんこつが客引きをしていると、しょうゆとみそがヒョコッと顔を見せた。


「おー!しょうゆ!それにみそ!」

「なになにー?たこ焼きやってんのー?買う買うー」

「おうさ!おらぁ、今日は奮発しちゃうぜぃ!」

「えー。おれのやきそばも買ってよー」

「当たり前じゃないですか!やきそばさん!」

「てか、とんこつのたこ焼きより多く買うッスよ」

「マジ?!サンキュー」

「あぁ?!んだとー!」


 ギャイギャイ騒いでいると、


「あのー、たこ焼き、一ついいですか?」


 誰かがたこ焼きを頼んだ。