「丁度良かった。今日、お買いものしすぎちゃったんです。もう、色々安くって」

「そーだったの?」

「ええ。だから、ウチでご飯食べていきませんか?」

「お!マジ?!」

「ええ。あ、是非そちらのお友達も」

「え、いいんスか?」

「もちろん」

「そうめんのメシ、うめぇんだよな~」


 そうめんはそう言うと、とんこつに向かって微笑んだ。

 やきそばは早くもよだれをたらし、腹をさすっている。

 喜びの色を浮かべた笑みを零しながら、とんこつがばんさいをする。


「じゃ、お言葉に甘えて」

「はい。じゃぁ、私、今日は腕を振るっちゃいますよ~」

「イエーイ!!・・・あ、そだ。冷麺とかいんの?」

「いえ。冷麺はお盆くらいにしかウチには来ませんよ」

「へー、そうなんだ」


 冷麺は放浪癖があるため、そうめんの家へ来るのはほとんど夏場のみだ。

 
「それじゃ、ウチはすぐなので」

「いっくぜ~!」


 三人は目と鼻の先にあるそうめん宅へ向かった。