「うるせーじゃねえよ!ったく、あの爽やか鬼畜野郎が俺を追いかけまわしてきやがってよぉ・・・。あー、つっかれたあー」

「お疲れー。あえてその『爽やか鬼畜野郎』が誰なのかは、問わずにいるね」

「あー・・・。考えただけでもグロッキーだべや・・・」

「まぁ、うるさいことに変わりはないですけどね」


 グルグルと肩を回しながら、とんこつは三人の方へ歩いて行った。

 ガタンとイスを引くと、トスンと腰掛け、背もたれに全体重を預けた。


「もぅ、死ぬかと・・・、思ったわ、ぁ・・・」


 目を瞑り、天を仰いだとんこつ。


「お疲れお疲れ」


 パフパフと、とんこつの頭をなでるしょうゆ。


「なして、そんなことになったんだべ?」


 机にベターンと腕を投げ出し、とんこつに問うのはみそ。


「あらかたぽんこつくんが、しょうもないことして、イジラレたんでしょう」


 「アホくさ」と言わんばかりの、しお。


「『ポンコツ』じゃねぇっての!おめ、こないだも同じこと言ったよな、俺!」

「あれ。そうでしたっけ」


 メガネのブリッジを押し上げ、ワザとらしい言い方をしたしおに、とんこつは切れかけた。