「おいーっす!」
ドタドタと足音を立てて食卓に現れたのは、
「あれ、やきそば?」
おかずを食べようとしたそばは、箸を止め、突然現れたやきそばの方を見た。
「あり?そばさんに、ざるそばさん、それにうどんさんも?なんで?」
首を捻ったやきそばは、いつもそうめん邸に見ない三人を見回した。
「ま、いっか。って、今朝飯中?」
「ええ。そうですよ」
黙々と朝食を貪る冷麺を残し、四人が箸を止め、ニカッと笑うやきそばの方を向いた。
やきそばは、ストンッと畳に座ると、そうめんの箸をおもむろに手に取った。
「はむっ・・・。ふんっ、んぐっ、はぐっ・・・!」
と、おかずを次々に口に放り込んだ。
四人はポカンと美味しそうに朝食を食べる二人を眺めた。
「・・・ところで」
「もぐっ、はむっ、んぐっ」
「やきそば。貴方は何をしに、ウチに来たんです?」
「ふぁあ、ふぉれふぇ」
苦笑いをしながらそうめんが、次々に口におかずを放り込むやきそばに、皆が聞きたいことを代表して聞いた。
「とりあえず、口の中にあるモン、全部食ってから言え」
ざるそばが麦茶を差し出しながら、言葉を紡いだ。