あんたなんかとデートしたくないわ!!


 と思いつつも、やっぱいいかなって思い始めた。

 暇なのは事実だしね。



 あたしは食べ終わった食器を持って椅子から立ち上がる。


「分かった、着替えてくるね。あっ、あんたとデートしたいわけじゃないから!暇だから行くの!!覚えといて!」


 食器をキッチンにあるタライの中に入れた後、あたしはそう強い口調で言った。


 こんだけ強く言わないとこのバカは勘違いしちゃうからね!!



 ただこの時、琴奈は気づかなかった。

 大星にはその一言が恥ずかしさを隠している、いわゆるツンデレだと思われていることを。