世界は変わらない (A・T)



















 …………それから、



 他に親戚がいない山上と、

 たった1人の親戚である叔父が海外に住んでいる林と、

 親戚はいるけれど二人と一緒にいたいと言ったあたしは、


 その場にいた刑事、中橋京次郎(きょうじろう)さんの養子になった。




 そんなこんなで、まだ傷は癒えていないけど今に至る。

 あまり京次郎さんは家に帰らないため、ほとんど三人で住んでいる。




「じゃあ、大星、憂亮、行くよ!!」


 あたしは玄関で靴を履いた後、そう言った。


 洗面所から聞こえる、

「待てよ、髪っ!」

 大星の声。


 男のくせに、何髪をといでんのよ。



 ダイニングから聞こえる、

「まだ飯食ってねぇ」

 憂亮の声。


 憂亮……食い意地だけは本当いいのね。

 おかわりし過ぎだっての!



「はぁ……」

 あたしは呆れて、ため息を吐いた。