「あとね、プレゼントも持ってきたよ!」
「お、なにかな?」
カバンの中をあさって、綺麗にラッピングされたものを取り出した。
「はい!喜んでもらえるかわかんないけど……」
俺は愛維ちゃんからそれを受け取ると、リボンを解いて中を見た。
「これ……」
「柊くんの手、いつも冷たいから……編んでみたんだ。下手くそだけど、お母さんに教えてもらって頑張ったんだ」
プレゼントの中身は毛糸で作られた手袋だった。
毎朝、寒い寒いって言いながら登校している俺。
マフラーはしてるけど手袋は持ってないからしてなかった。
それを愛維ちゃんはちゃんと見ててくれたんだ……。
あまりに嬉しくて俺はまた愛維ちゃんを抱きしめる。
「柊くん……っ」
彼女は少し恥ずかしそうに顔を赤くする。
「ありがとう……!マジで嬉しい!」
俺がそう言うと彼女は嬉しそうに笑った。



