「プレゼントも楽しみにしててね、柊くん」
「おう」
愛維ちゃんの笑顔に俺も思わず笑みをこぼす。
「はやく日曜日になってほしいな~」
「そうだな」
「柊くんと休日にも会えるなんて幸せ!えへへ」
彼女は俺の手を取って、ブンブン振り回す。
「柊くんの誕生日を一緒にお祝いできるなんて、私って幸せ者だなぁ」
「……っ」
こんな幸せなこと、他にあるだろうか。
キスなんてできなくても、俺は幸せでいられる気がする。
このままでも十分、俺は幸せだ。
でも、キスは俺と愛維ちゃんにとって大切な第一歩だと思うんだ。
だから……よし。決めた。
俺、桜田柊矢は日曜日、彼女に絶対キスをします。



