「あ、そういえば今度の日曜日の柊くんの誕生日会、何時に行けばいいかな?」
彼女の言葉で俺はハッと思い出す。
そうだ、次の日曜日は俺の家で俺の誕生会をするんだっけ。
すっかり忘れかけていた。
「んーと、愛維ちゃんが来やすい時間でいいよ」
「じゃあ、夕方でも……いいかな?私、柊くんのためにケーキを作りたいからさっ」
愛維ちゃんは可愛い笑顔で俺を見上げる。
あぁ……可愛い。
なんでこんなに可愛いの。
俺のためにケーキ作ってくれるなんて。
今すぐ抱きしめたい。
でも、ここは人が多いから我慢だ。
「ほんと?愛維ちゃんのケーキ、楽しみにしてるね」
「うんっ!美味しいの頑張って作るね!」
愛維ちゃんの笑顔に俺の顔は熱くなる。
もうダメだ。
このまま愛維ちゃんといたら、そのうち死ぬかもしれない。
いや、絶対死ぬ。
俺がこんなに悶え苦しんでいるなんて、愛維ちゃんは知らないんだろうな。