純恋物語



「それはわかってます」




「そ、それでもそんなに喜んでくれるの…?」



「はいっ」



彼は無邪気に笑った。



「今は好きかも、でも、ぜったい好きだ、って思わせますからっ!」



あまりに真っ直ぐな瞳で言うものだから、恥ずかしくなってしまってうつむいてしまった。




「…うん…」







私から、少しの好意を受け取るだけであんなにも喜んでくれる人がいるのだと思うと、嬉しくなった。





さっきまで寒かったはずなのに、いつも間にかぽかぽかしていた。