哀恋 アイレン

俺も、好きや。

初めて知った気持ち。
分かった気持ち。

いつも笑ってくれてたんは、
傍にいてくれたんは、
当たり前じゃなかってんな。


「…好きや…っ!」


凍えて冷たくなった手を握りしめて、悔しさと切なさをやりすごす。

ずっと隣で
笑ってて欲しい。

もう叶わない願いに、間に合わない想いに、

涙が止まらんかった。

fin