翼side



今時、手作りクッキーとか珍しいな……



つか…俺、甘い物嫌いなのに貰ってどうするんだよ……



あの時、何で助けたんだろうな………





何て考えながら自動販売機で飲み物を買う





「あれっ?翼〜?」



聞き覚えのある甲高い声に俺は視線を向ける


明るい茶髪にショートカット

モデル並みに高い身長と細い身体

耳にはたくさんのピアスをつけて

少し派手な化粧をした女はニカッと笑って


元気よく俺の元へと近寄って来る



「雅(ミヤビ)………」