「お前、泣いてねぇじゃん……」
あたしの前まで来ると軽く息切れしながら言った
「…………………」
ヤバい、また涙が出てきた…
「何で今泣くんだよ…?;」
「………」
1人で奈々に嫉妬して翼を困らせて…
最終的に直くんまで巻き込むし、
あたし何やってるんだろう……
翼は小さく溜め息をつくと『まぁ…無事で良かった……』と呟いた
「顔上げろって……」
そう言われてもあたしは俯いて首を横に振る
しばらく沈黙が続いて翼はまた溜め息をついてどこかへ行ってしまった
嫌われちゃったかな……?
伝えたい事ならたくさんあるはずなのに何て言えばいいのか分からないし…
やっと付き合えるようになったのにもう破局ですか……?;
何でこうなるの…………
もぅやだ……
ピトッ
「冷ッ…」
頬に冷たいものが当たって思わず顔を上げると
翼がミルクティーを持って立ってた
「…何があったかは知らねぇけど、
…機嫌直せよ……」
そう言ってあたしの頭をポンッと撫でた
