妖怪×人間


双丞side

あいつまた遅刻ぎりぎりってところか?
何やってんだか。

「はぁ・・・」

時計を見ながら吹雪白雪が来るのを待つ。これが俺の日課の一部だ。
吹雪白雪、最初会った時の印象は  変な奴。なぜかって?
それは、俺がこの村に来てこの学校に通うことになった翌日、俺は大西先生という男性に

「今日から君がこの村の一人になるんだよな。」

木造校舎の廊下を2人で歩く。しんみりとした時間の中で先生が口をあけた。
俺は、まさかそんなこといきなり言われるとは思わず眉をひそめ先生をにらみつけた。
そんな俺の様子に気づいたのか先生は、

「いや、すまん。聞こえてたかい?」

「・・・はい。」

「そうか。・・すまない。」

「いいえ、お気になさらず。でも・・どうゆう」

「んっ?あぁ、さっきのか、いや・・この村は子供があんまりいなくてな。せんせ・・、いや村人達がどうしようと、焦っていたんだが君がこの村に来ると聞いたときは、皆喜んでな。だが、嬉しいはずなんだがどうも実感できなくてな・・・それとまさかこんなイケメン君が来るとは思わなくてな・・それでさっきに至るってところだな。」

「・・そうですか。ですが、先生。」

「うん?なんだ。」

「最後の イケメン君 は余計なお世辞ですよ。」

「いいやぁ、お世辞でも冗談でもないんだがな・・」

「・・・・じゃあ、ありがたくもらいますよ。このイケメン君が・・・」

「ははは。満更でもないんじゃないか。君は面白いな。それに・・・」

「・・うん?」

「いいや。・・なんでもない。そういえば先生は昔お前みたいに村一番のイケメン・・」

なんだ?何か言いかけたような?

先生は自分の昔話を聞いてもいないのに話し出した。

ごまかしたな・・。というかさっきの話・・・なんか変だったな。妙に嘘くせぇし、
言葉があやふやだ。やっぱり・・・こいつは・・・いいや。こいつだけじゃないな。
これは・・・来たかいがあったな。

「・・・フッ。」

「それで・・どうした?急に笑い出して・・先生の話そんなに面白かったか?」

「いいや。すみません。ただ、 俺の得意分野が発揮 されるな と思って・・」

「っ・・・・」

俺は、先生に冷たい笑みを向けた。おもしれぇー。俺はすべて知ってるんだぜ。という
意味の込めた冷たい笑み。    
                                        その笑みはこれから俺が 冷徹の鬼 と呼ばれる序章だった。

まぁ、あらがち間違ってはないがな・・・

「先生。どうしましたか?」

「・・いゃ・何でもない。・と、とりあえず教室へ行こうか。」

「そうですね。先生。」

完全にビビってるな。こいつ。そう思っていると、

「言い忘れてた。お前以外にも3人いるんだがその中の一人が面白くてな。今の内教えようと思ってるんだが・・・」

「面白い奴?」

なんだ?

「そいつの、名前は・・」

「うん?あぁ、そいつの名前は  吹雪 白雪だ。」