バンッ!!
「はぁ、はぁ・・・間にあった。・・て・・あれ?」
白雪はさっき鈴といた木造階段から全速力で走り、今の状態に至る。
だが、一つ疑問が浮かんだ。
「・・あれ?・はぁ、い・ま・・なん・じ?・」
そう白雪が言うと、一人の男が白雪に近づき
「今は、8時53分。まだ8分もあるぞ。」
「えっ!?そうなの!嘘じゃないよね・・双丞(そうすけ)。」
「あたりまえだ。まさかとは思うがまた鈴に騙されたんじゃねーか?」
そう言う男は双丞という長身の男で白雪と同い年。 双丞は、なかなかの美形で村一番のイケメンだ。見た目は強面なんだが・・
1年前にこの村に引っ越してきた。
どうして引っ越してきたのかは教えてくれないし
家族のこと、自分のことをあまり教えないため、ミステリアスな雰囲気がある。
さらに言うと、双丞はポーカーフェイスでクールなため皆から
冷徹の鬼
と言われている。なぜ鬼かと言われると、噂なのだが前住んでいた町で双丞は、ヤンキーつまり暴走族のリーダーであり、双丞は喧嘩をするとまるで鬼のようになるのだと意味のわからない噂が流れこのような名をつけられたのだ。
でも、実際のところ双丞本人も気にっているようなのでほっといてる。
それと、言い忘れていたが双丞はハプニング好きである。
簡単に言うと、ワイルド男なのだ。
見た目のクールさとは裏腹に危険なことが好きなのだ。
本人いわく、血が騒ぐ とアホなことを語っていた。
見た目で判断してはならないとはこうゆう人のことを言うんだなと感じた時があった。
だが、そんな事を思いつつもこんな双丞を気に入ってる。
なぜかはわからないけど・・・何か落ち着くんだ。傍にいると・・
「・・・白雪?」
「・・えっ。あぁ・・何?」
「いや。ボーとしてたから・・・大丈夫か?」
「あっ。・・そう。ごめんね。考え事してた。」
「考え事?・・まぁ、いいが・・先生来るぞ。」
「はっ!忘れてた。」
「フッ・・早く準備した方がいいぞ。また、先生に公開処刑されるからな。
まぁでも俺はそっちの方が面白くていいんだがな・・」
「なっ!」
「フッ。」
言い忘れてた。双丞は人をからかうのが好きなんだった。
「あの野郎~。」
私は、イラつきを抑えながら自分の席に着き準備をした。
私の席は、窓の近くにある。日当たりが良くて気持ちいい。
ちなみに双丞の席は、私のななめ後ろだ。いつも勉強せずに寝てる。
やはり、前いた町ではヤンキーだったんだろうかと思う。
そうこうしてるうちに先生が教室に入ってきた。
