「ほわぁ~!!校舎綺麗ですね~~」

さすが柊高校、敷地も充分設備も最新のものを揃えているらしい。
それに白を基調とした日当たりがいい校舎はなかなか私好みだ。

「3年前に改修工事をしたんだ、歴史ある高校だが設備にはこだわっていて常に最新のものを取り入れているらしい」

「さすがですね~、それを生徒会長が把握しているのも素晴らしいですっ」

「当たり前だろ、にしても白野百合。転入なんてこの学校では創設以来の異例中の異例だ。お前一体ど「あっ!!もう授業始まってるじゃないですか!!大丈夫なんですか?」、、お前を案内しろというのが学校長からの命令だ。全校集会までに間に合えば大丈夫だろう」

「了解です!!」

改めて不機嫌MAXな生徒会長を見直してみる。
髪は自然な茶髪、身長は175くらいだろうか。体つきは格闘技かなにかやっているのか筋肉はしっかりとついている。いわゆるあれだ、流行りの細マッチョというやつだ。
目は男性にしては大きくまっすぐ、なかなかいい目してるな。
眼鏡かけたらまた似合いそうだ。
鋭いけど多分困ってるお年寄りとか小さい子を放っておけない正義感強い精神年齢は高めのタイプだな。

「おい、なにさらっと俺を見定めてるんだ」

「ありゃ?バレた?w」

「甘く見るんじゃねぇよ」

トンッと壁に追い込まれる。
あれだ、いわゆる壁ドン。

「ん?何か変なことした?」

「お前一体何者だ。学校長も詳しく教えてくんねーし」

生徒会長様の行動は理解できる。
そりゃこの学校初めての転入生、素性の全く不明な私を自分のテリトリーにいれるのは不安だろう。

プシューーーーッ

「な、?!」

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ?私はお手伝いにきただけ。だからこれからよろしくね」

ニコっとスマイルを残して私はさっと立ち去る。
あちゃあ、、いい子で潜入作戦は失敗だ。





「いきなり催涙ガスかよ、、あいつぜってーとっ捕まえる、、」