結局、
どうしても傷は残るみたいで
後から来たお父さんも
それを知って、顔には出さないけれど
どこか悲しそうな顔をしていた
診察室を出ると
そこに――くんと
孤児院の院長の人が
ずっと頭を下げていた
この度は申し訳ありません
病院での費用はすべてこちらが負担します
責任はすべて私が取りますので
院長さんが喋っていても
――くんは1人、ずっと黙っていた
この子の顔に傷が出来るんですよ
どういう責任を取れるっていうんですか
ヒステリックなお母さんを見て
怖いなって、思っていた
そのお母さんの怒りの矛先は
――くんにも向いてしまって
あんたなんかと遊ばせるんじゃなかった
あんたのせいでこんな怪我をしたのよ
これだから親のいない子は
私はすごく悲しくなった

