「…ね」 『なに?』 「髪、結わないの?」 心臓が跳ねる 『んー、微妙な長さだし』 なんで急にそんなこと言うんだろう 「ぎり、ポニテいけそうだけど 似合いそうだししてみて」 体中から汗が噴き出る 『髪結いゴム持ってないんだー』 目線が泳ぐ。 バレて、ないよね 「ほら、こうやって 髪上げてみるだけでも…」 一条君の手が 私の髪に近づいてくる