「─ねえ、穂和ちゃん」 見えないけれど。 先輩がふんわり笑うのが分かった。 「信じられないかもしれないけど。…俺ね、穂和ちゃんのこと、初めて会ったあの日から、君がこの学校で迷って、俺が案内したあの時から、ずっとずっと─ ──────好き。」 まるで時が、止まったようだった───。