─目の前の光景が信じられない……。



流れていく廊下の景色…。


その真ん中には先輩がいて…。



ぎゅっと握られた手からは先輩の手の温もりが伝わってきて、その熱が私の頬に集中するように顔の赤みは増していった。







そして、しばらく歩いていくと、先輩はぴたっと止まり、私の方へと振り返った。




「別棟の一階、ここ特別教室が俺らの部室!そして…穂和ちゃんの第二の故郷ですっ!」



「…ええっ!?」



部室!?

第二の故郷…!?

って、それよりも─!!




「な、なんで先輩が私の名前を…!!」