先輩が戻るまであと2日。



たった2日なのに、それがとてつもない時間の量に感じる。






「…っ」




弱気になっちゃだめだ。



マイナス思考を振り払うように、首をぶんぶん横に振る。




「………よし」





気合いを注入しなおし、だけど思い足取りで教室へと向かった。







──────…



放課後、私は部室の鍵を貸りに、職員室に来ていた。




「失礼します。一年の橘です。部室の鍵を借りに来ました」


いつも通り学年と名前を言い、用件を伝えるが…。




「あら、特別教室の鍵よね?さっき他の生徒が取りに来たけど…」





「…え……?」





先輩が旅行に行ってる間も、私は部室へと足を運んでいた。




先輩が帰ってきた時にちゃんと部室が片付いているようにという思いからだった。