龍友side









龍友「てかさ、爽」







さっきから、

気になることが一つ。







爽「ん」







俺は授業中、爽に問いかけた。







龍友「その筆箱から

   覗いてるシャーペンなんなの」







爽の趣味ではない、

ピンクの水玉のシャーペン。







龍友「爽らしくないじゃん。後輩さんから?」


爽「いや、問題児から」


龍友「あ、爽が居候してる、

   大豪邸の家の子か」


爽「そう」







あのいっつも笑ってて、

超天然の子。

名前は確か…夢瞳ちゃん。







龍友「俺、あの子可愛いと思うけど___」


爽「はあ? どこがだよ」


龍友「なんか、フワフワしてるっていうか」


爽「いやいやいや、ただのバカだよ」







すると2年生の

教室から大きな声。







「えーーー! 嫌だ!」







龍友「……すげぇ声www」


爽「…アイツ___」







もしかして、噂の夢瞳ちゃん?







夢瞳「居残りとか嫌だ!」


先生「つべこべ言わない!」


夢瞳「嫌だああああ!」







俺たちの教室では、

ドッと笑いが起きた。







「「「やばい。あの子ウケる」」」

「「「可愛いーwww」」」







爽「マジの問題児だな」


龍友「いいじゃん、面白いしww」


爽「うるせぇだけだよ」







龍友「俺、狙っちゃおうかな」


爽「…え…?」