爽side









夕食と風呂を終えて、

自分の部屋の

ベッドに寝転がっていた。







今日、問題児の涙を

初めて見た。







いっつもお調子者で、







バカでまぬけな

アイツには、







悲惨な過去があった。







「こんなこと人に言ったの、

 初めてです!」







落ち着きを

取り戻したとき、

アイツは笑顔を浮かべて、

俺に言った。







その時なんで俺は、

「俺の前では無理するな」って

龍友が言うような一言を、

言ってやれなかったんだろう。







もっと素直になりたい。







~♪







問題児からの

メッセージだった。







爽「この距離でなら

  言いに来いよww」







笑いながら画面を開いた。







夢瞳:今日はほんとに

   ありがとうございました(´ ▽ `)/







今しかないかも。







爽:俺の前では無理すんな







文字で言うのは

好きじゃないけど、俺の場合、

顔合わせたら何言うか解んない。







夢瞳:その言葉待ってました☆キラン

爽:訳解んね。笑

  早く寝ろよ

夢瞳:先輩こそ、早く寝ましょうよ

爽:お前の方がガキだろ







お互い、

既読つくの早すぎ。







夢瞳:しょうがないな!

   おやすみなさいいい!

爽:はいはい、おやすみ。







アイツにまともに

「おやすみ」言ったの、

なにげ、初めて。