夢瞳side









―――次の日







双葉「あ、先輩たちだ!」


夢瞳「ほんとだー」







あんな人ごみの中で、

先輩たちを

見つけられるなんて

双葉の目はすごいなぁ。







祐也「あっ、双葉ちゃんと

   夢瞳ちゃん発見☆」


龍友「お!」







双葉「きゃーっ♪

   手、振ってくれてる!!」


夢瞳「みんなの目がやっぱり怖い」







そんなことは考えずに、

双葉はドカドカ

進んでいく。







夢瞳「んもぉー…双葉ー」







爽「お、おい、走るなって!」







その言葉は、間に合わず―…







夢瞳「うぎゃああああああ」







「「「きゃああああ」」」







―――ドサッ







夢瞳「…んっ!?」







「……大丈夫?」







夢瞳「……なんとか…」







……えっ!?

あたし、誰かを

下敷きにしてる……!







夢瞳「ごごごご、

   ごめんなさい!」







龍友「大丈夫だよ♪

   夢瞳ちゃん、軽いから」


夢瞳「龍友先輩―…」







ふいに爽先輩と

目があった。







不機嫌そうな顔。







爽「……照れやがって。

  気持ち悪い」


龍友「そんなことないよ!

   …超可愛いよ」


玉森「あっそうですか」







あたしの嫌いな空気。







あたしは逃げるようにして、

その場を立ち去った。