爽side









「「「きゃーーー!」」」







学校が終わるチャイムが鳴り、

階段を下りていると







数人の女子生徒の

悲鳴が聞こえた。







祐也「女子ってよく

   あんな声出るよな」


龍友「言ってる場合か!」







龍友はそう言って、

走り出した。







俺もあとについて走る。







「「女の子が、倒れてて」」







そんな声が聞こえた。







野次馬を押しのけて、

俺は現場に到着した。







爽「…っ!?」







そこに倒れているのは、

問題児だった。







爽「おい、大丈夫か」







初めて触れた、

問題児の身体。







頬に手を当てた。







爽「熱っ!」







廊下は静けさを

とり戻さなかった。







俺は問題児の腕を首にかけ、

背中と足を抱えた。







「「お姫様だっこされてる!」」

「「やばー! 羨ましい……//」」







俺が歩くと、

野次馬は道を開けた。







向こうから龍友が

冷やしたタオルを持ってきた。







爽「さんきゅーな」







すると祐也が、

先生を連れてきた来た。







先生「熱か?」


爽「みたいです」


先生「そうか」


爽「俺、コイツの家解るんで

  送ります」


先生「でも___」


爽「送らせてください」







そう言うと、

先生も道を開けた。







先生「ありがとう!」







冷やしタオルを

問題児の頬に当て、

俺は昇降口に足を運んだ。