夢瞳side







最近、

爽先輩とちゃんと喋れない。







この気持ちに

気づいてしまったから、

素直に目を合わせられない。







双葉「夢瞳」


夢瞳「双葉だー」


双葉「夢瞳と2日連続

   カラオケ6時間したせいで、

   マジくたくた」


夢瞳「どうせ暇でしょ!」


双葉「正解だけども」







藤ヶ谷先輩との

デートを断って、

一昨日は双葉とカラオケ。







からの、昨日もカラオケ。







双葉「で、夢瞳」







双葉はあたしを目を

覗いて言った。







双葉「爽先輩とちゃんと喋れた?」







あたしが首を振ると、

双葉のテンションもダウン。







双葉「バカー!」


夢瞳「だって緊張しちゃうんだって!」


双葉「んもおおおお!」







爽先輩のことが好きだから、

この気持ちに気づいたから、







もう落ち着いてはいられない。







夢瞳「自分の家なのに、

   緊張しちゃって

   寝れないんだって!」


双葉「それ異常ですけど」







それより今日は、

朝から熱っぽい。







双葉に言うと

余計な心配するから言わないけど。







今は昼休み。







あとちょっとで

学校も終わりだから、

頑張ろう。







双葉「てか最近夢瞳、

   授業ちゃんと受けてるよね」


夢瞳「前からですけどー!」


双葉「嘘つき」







テストでいい点とって、

爽先輩を喜ばせたいから。







「先輩のおかげです」って

目を見てちゃんと

お礼を言いたいから。







あたしは今日も

地獄の授業を必死に受ける。←