俺 様 先 輩 。 ←究極ラブコメディ→

爽side









夢瞳「せ、先輩」







散歩に出かけようと、

玄関で靴を履いていると、

後ろから声がした。







爽「なに?」


夢瞳「どこか行くんですか?」


爽「出かけてくる」







そう言って、

俺は背筋を伸ばした。







夢瞳「そうですか…」







何故か前みたいに、

会話が続かない。







夢瞳「気をつけてくださいね!」


爽「おう」







それだけ言うと、

俺は振り向かずに

ドアを押した。







季節の花が囲む

庭を通り抜け、

プールサイドをゆっくり歩いた。







アイツは今日は、

龍友とデートか___。







駅まで歩くと、

誰かが手を振るのが見えた。







瑠璃香「爽ー!」


爽「は、なんでいるの」


瑠璃香「奇遇だね♪」







俺は幸村を

無視するように、

そのまま街を歩いた。







瑠璃香「爽」


爽「なに」


瑠璃香「なんで元気ないの?」


爽「は?」


瑠璃香「いつもはもっと元気じゃん」







なんでだろうな。







爽「___別に。

  てか、ついてくんな。

  誤解招くんですけど」







なんで頭の中は、

アイツのこと

ばかりなんだろう。







今頃アイツは…。







瑠璃香「でも爽おかしいよ」







しつこいコイツは、

俺にまた言った。







爽「うるせえ。

  てかマジしつこい」







俺が立ち去ろうとすると、

幸村は小さい声で言った。







瑠璃香「夢瞳ちゃん?」


爽「…は」


瑠璃香「夢瞳ちゃんのこと、

    考えてたんでしょ?」







コイツ、何者。