「八重野さんが側にいれば対処出来るし、
俺もアイツと別れられる。
一石二鳥だろ」

「な、なるほど……?」

あれ?納得してもいいのかな?

「じゃ、成立だな」

廣瀬は次にカフェオレに手を伸ばし始めた。

私青汁少ししか飲んでないんですけど

「じゃあ、決まりを作ろう」

「決まり、ですか?」

付き合うことに決まりが必要になるのか?

「そ、まず敬語は無し
それって癖?」

癖ではないのだが、廣瀬と話していると何だか委縮してしまうのだ。

「分かりました」
「じゃなくて」
「………分かった」

廣瀬は満足そうに頷いた。

「ん、後は名前で呼んで」

「名前……?
悠さんとか悠君?」

「違う。普通に呼び捨てで、ユ・ウ」

「でも、私、男子のことあんまり呼び捨てで呼ばないから凄く違和感あるっていうか
………慣れない」

というか男子のことを下の名前で呼んだことがまず無い。