君に興味ある

「………あの、彼女達は良いんですか?」
「『彼女が待ってるから』って言ってきた。
暫くは彼女のフリして」

やっぱりあれは逆ナンだったのか。

遠巻きに周りの視線を感じ、居心地が悪い。

「………」
「………」

か、会話無し!

そもそも、入学式以来、まともに会話をしたことは無かった。

廣瀬は誰もが遠巻きに見つめる存在であったし、彼自身社交的な性格でないため特定の友達もとしかつるまない人だから話す機会などまったくと言っていいほどなかった。

つまり、どちらもお喋りではない、ということだ。