君に興味ある


「なんだったんだ………」

でも、夢中になれることがあるのはとても羨ましい。

「はぁー」

何となく外の景色を眺める。
人がごった返していて静かなこのカフェとはまるで別世界だ。

「あれ?」

その中に一人、目を引く人がいた。

「廣瀬君?」

間違いなく、あれは同じクラスの廣瀬だった。

彼の周りを遠巻きに眺める人(9割が女性)で輪が出来ていた。

それを知ってか知らずか本人は何も気にしていないように携帯をいじっている。
木に寄っかかってる姿はなんとも絵になる。

制服を着ているから同じように放課後からの帰りだろう。

しばらく眺めていると、二人組みの女性が廣瀬に声を掛けた。

うわー、逆ナンなんて初めて見た。

廣瀬は迷惑そうに眉を顰めて迷惑そうに何かを言っている。
しかし、彼女達も諦めず彼に詰め寄る。

不意に彼が顔を上げる。