「何ー?うんうん………え⁉︎ 本当⁉︎分かった! ごめん!鈴!」 「は?」 突然、絵美は電話を切ると、立ち上がり、サイフからお金を出すとテーブルに叩きつけた。 「この近くで人気ドラマに出ている人気俳優の撮影があるんだって!行ってくる!」 「あ、うん、分かった」 これから置き去りになる私はここで怒るべきなのだろうが、絵美の瞳はこれ以上にないくらい真剣で思わず了承してしまった。 「ありがとう!じゃ!」 凄い良い顔で駆け出す絵美を私は呆然と見送った。