今日は、私の工藤彩花の入学式。

「これで良いかな?」

ふと鏡を見て呟く…
今日から、私の新しい生活が待ってる!
そう思うと胸がドキドキしてたまらないのだ!

「彩花~!」

げっ…お母さんが待ってる!

「はーい!今行きますよ!」

私は新しい制服のスカートを整え
緑成高校に向かった。
希望と夢を胸に。

でも、運命はこの時動き始めていた。

「さや!遅いノロマ~(笑)」

高校の門で誰かが言った。
そう、口は悪いけど中学からの幼馴染み。
名前は…林佳奈子。

「入学式早々に言わないでよ~!
私の印象が悪くなるでしょうが!」

そう言ったときだ。

「おっはよーさん?(笑)
また、二人でお笑いしてたの(笑)」

この…のんびりした子は、同じく幼馴染み
名前は…福光美咲。
この三人は、いつも一緒!
私が違う中学から転校生としてやって来たとき…この二人が話しかけてくれなかったら…
今の私はいない。
それぐらい大切な存在!

あれ?
あの人…綺麗な顔立ちしてるな~
あっなんか良いなあ~
!?っ
こっち見た!
……………。
泣いてる?

『…や?……さや?工藤彩花!』
「は、はい!」
『あんた大丈夫?何を黄昏てたの?』

……。
初めて見た!
男の人が泣いてるの…。

「…………」
「おーい駄目だ…こいつ(笑)」
「大丈夫?だよ♪たぶん、なんか変な物でも食べたんじゃない?(笑)」

これが私と…彼の最初の出会いだった。