海瀬サイド
やっぱりこいつ俺のこと覚えてないのか。
昔あれだけ杏結のこといじわるしてたのに。
三上 瑠希
あいつは昔から杏結に好かれている。
まあ杏結からみたら恋愛対象ではないだろう。
杏結のことが好きだった俺は
どうにかして杏結に気に入ってほしくて
子供がするようないじわるをしていた。
俺のいじわるから守るのはいつも瑠希。
王子様だった。
「るうくん。いつもまもってくれてありがとう」
「あんゆちゃんのことはオレがずうっとまもるからね」
「るうくんって王子様みたい。杏結の王子様」
小さい頃俺にいじわるされてた杏結といつも杏結を守っていた瑠希はこんな話をしていた。
俺は悲しかった。
俺だっていじわるしたくない。
王子様になりたい。
と。
