〜リアside〜


「・・・・・ん・・・?これは?」
穏やかな昼下がり。
リアはレモンティーを飲みながら今朝の新聞を見ていた。
一面には、日本で有名なあるグループが倒れたということが書かれていた。
「桐院グループ・・・・」
そこの文字をなぞるように読む。
桐院グループといえば、元財閥であり、世界有数のグループだ。
あらゆる事業に手をつけており、最盛期にはそのグループには誰も敵わぬとまで言われるくらいだった。
まぁ、それも、100年以上も昔のことだ。
変化は訪れるだろう。
「リア様、如何しましたか?」
「エリス、これを見て」
リアは新聞の一面を指差す。
執事は僅かに目を見開き、驚いているようだ。
「確かに、最近経営が思わしくないとはお聞きしておりましたが・・・」
「私もよ。でも、突然すぎない?」
「えぇ、突然・・・ですね」