校門前の女子たちから逃げてきた私はやっと一息付けると思い、教室に入った瞬間...



女子たち『若葉さん!!一体どういうことなの!?』


「へっ!?」


『あの裕太様と登校してくるなんて!!』


『そうだよ!!しかも二人並んでさぁ!!』


「は...はい?(;´∀`)なんの話...?」


やっぱり...早歩きしたけど見られた頃は遅かったかぁっ...!!



『とぼけないで!!全校の女子生徒がみんな見てるんだから!!』


キーンコーンカーンコーン


『チャイム鳴った、座ろっか~...』


な、ナイスタイミング!!
良かった、なんとかこの場はしのげたか...。



今日はずっと授業が終わる度に図書館に逃げ込んで隠れて、授業が始まるとともに戻る、のループだった。


しかし、櫻井は大丈夫だったのだろうか。
私よりも注目を集めそうだが...



授業が始まる直前で戻っていたとき、


「あ。」


櫻井を見つけた。
やっぱり授業前にも関わらず女子たちの塊が...
助けに行けば更に被害が大きくなるだけ。
どうしようかと悩んでいたときだった。


「はいはーい!!質疑応答はそこまでー!!みなさん授業始まっちゃいますよー?はーい散った散った~!!」


誰かの声が聞こえ、塊から道ができた。
その先頭にいたのは...


「?この前の...チャラ男?」


だった。
櫻井の腕を引き教室へ引き込んだ。
女子たちはゆっくり散っていった。