あの事件から約一週間後
俺は放課後はいつも通り生徒会室へと向かった
俺はドアを開けると、そこには天野がいた
「あれ……、赤井は?」
いつも一番に来るはずの赤井がいない
いつもなら一番に来て掃除しているはずだ
「…咲ちゃんは……今週掃除当番だから……遅れて来るって」
「………そっか」
多分今赤井は、鼻歌を歌いながら掃除をしているのだろう
あ、天野がいるから、あのお礼を言わなければ…
「そういや、この前の味噌汁、美味しいかったぞ」
「!?……なんで今…?」
「今思い出したからな…ごめん」
「あ、謝らないでよ……だって市岡くん……あの味噌汁美味しいっていってくれたから」
「あ、あの味噌汁が入っていた容器洗ってきたけど持ってくるの、忘れた……ごめん」
「べ、別に…いいよ……あの容器、あげるよ…」
「え!?いいのか…?」
「うん……あの容器は…市岡くんに……あげる……」
「で、でも……」
「いいから………!」
「あ、ありがとう もらうぞ」



そんな会話をし終えて五分後
………………
ただ沈黙は続くばかりだった
………もうそろそろ誰か来るはずだが……
誰もこない……
…………………もしかして
俺はドアを開け廊下を見ると、ドアの側に、大沢、絃弥、正喜、平尾がいた
「…………見ていたのか」
『ばっちり』
………やっぱり
「……いつから」
「えっと、『あれ……、赤井は?』からね」
「…って最初からかよっ!?」
平尾達は最初から見ていたのか…
「いや、みんな最初から見てはないわよ 私が見ていたら小鳥遊が来たのよ」
「いや、平尾さんがここにいて、なにしているか声かけたら『面白い事やってるから見てる』っていって見てみたら………本当に面白い事だったよ」
「別に面白い事じゃねぇだろ!?」
平尾や絃弥も………なんなんだよ
「俺は絃弥の後に来たな……まぁご馳走様でした」
「私は辻の後に来た 面白い映像だったわ」
「ご馳走様でしたとか面白い映像とかなんなんだよ!?」
コイツら……なに考えてるんだよ
「みんな……どうしたの……?」
天野がこっちへ来た
「まぁ……頑張りなさい」
「一応、応援するわ……」
平尾と大沢が順番に天野の肩に「ポン」と手を置いた
「え………え……?」
天野は状況が飲み込めず、おどおどしていた