で、俺らは買い物を続行していた
暇なので俺は一人でスーパーの中を歩いていた
このスーパーは案外広く、歩いていても飽きなかった
歩いていると魚コーナーに天野がいた
「お、天野」
「ひゃっ!?」
いきなり俺が話しかけたせいか、天野は驚いてしまった
「い、市岡くん……だったんだ……ごめん、いきなり驚いて……」
「べ、別に謝らなくても……こっちも驚かせてごめん」
「……あ、市岡くん…ちょうどいいところに来たね……ちょっと相談があって……いいかな…?」
「別にいいけど…」
「よかった……ねぇ、市岡くんは、どっちの方がいい……?」
天野の手に握られていたものは、


乾燥タイプの「増えちゃう!わかめくん」と生の「塩わかめ」だった


…なぜわかめ!?
わけわかめだよ!?
………あ、このだじゃれ、確実に滑った…
「い、いきなりごめんね……男の子はどっちの方がいいのかなって……」
「い、いや大丈夫だから………早く作るんだったらこっちの塩わかめの方がいいんじゃないか?乾燥タイプだと、水につけて戻さなきゃいけないから…」
「!?そっか!……ありがとう!」
天野はそういって、駆け足で他の売り場へといった
………一体なにを作ろうとしてるんだ…?


天野と別れ、俺は乾物売り場へといった
そこには平尾がいた
「よっ、平尾」
「あら、市岡、どうしたのかしら?」
「たまたま通り掛かったからちょっと声をかけただけだ……なにを作ろうとしてるんだ?」
「それは、ひ・み・つ♪」
平尾は小悪魔っぽく笑った
「……で、なぜ乾物売り場にいるんだ?」


「いや私、ファルファッレを探してて……」


…………え?
なにそれ、美味しいの………ってなんだよ、それ
「まさか、ファルファッレ、知らないの?」
「…うんなわけないだろ!?」
「ふ~ん……んじゃわかるんだ……?」
………………
「ごめんなさい、わかりません」
「でしょうね」
平尾は苦笑していた
「まぁ、後でわかるから♪」
「ああ、楽しみにしてる」
俺は平尾と別れた

………ファルファッレって一体なんだ……?