グ~~~~


生徒会室にそんな音が響いた
まさにお腹が空いている音だと、俺、市岡圭斗はわかった
「誰だ!会議中にけしからん音を出したのは!」
会長(今日は10分遅刻)はいった
「……………はい」
俺はひょいと手を挙げた
はい、俺が音の主です…
「どうしたの、けいとん?お腹空いてるの?」
赤井が話しかけてきた
誰がけいとんだ 俺はそんなあだ名で呼ばれてねぇっつーの
「いや……今日、弁当忘れて 食堂へ行こうとしたけど、全部完売……ってことで学校来てからなにも食ってない」
「確かに今日異様にパンとかが売れるのが速かったな だから今日は食堂のおばちゃんから残ったパンもらえなかったな…」
「1.2時間目が1年、3.4が時間目3年が合同体育だったから速く食堂のパンとかがなくなったんだと思うね ……実は僕も圭斗くんと同じような感じなんだよね」
正喜と絃弥が言った
…同類がいたのか………!
俺たち2年生は5.6時間目が体育で、空きっ腹の中の体育は辛かった…
「…てことは…男の子全員、お腹が空いているん……だね…」
天野がいった言葉に通りだ
「……でも男子がお腹が空いてるなら会議が進まないな…」
会長が不満そうな声でいった
「大丈夫ですよ、会長 別にお腹が空いてても……」
「いや、それは違う!」
会長が絃弥の言葉を論破した
「お腹が空いてりゃ戦もできんって言葉があるからな…今ここには食べ物もない……」
確かに今の生徒会室には食べ物がない
今日、平尾は珍しくお菓子を持ってこなかったな…
そんなことを思っていたとき、いきなり会長が立った


「みんなで作ればいいじゃないか!手作りの料理を!」


『!?』
会長以外の全員はびっくりした
「ほしいものがないときは、それを作ればいい そういうもんだろ」
「で、でも会長……」
「はいはーい、私は百合亜の意見にさんせーいっ」
俺が喋りかけたとき、いきなり平尾がいった
「私も別にいいよー!」と赤井
「私も!」と大沢
「……うんじゃ…私も……」と天野
「うんじゃ、女子は全員OKだな!普通にやるのは面白くないな……あ、料理対決しないか!?」
「お、いいね!会長の意見に賛成っ!」と大沢
「では私は家庭科室の使用許可をとってくる!」
「うんじゃ百合亜以外の私たちは食材調達のため、スーパーにいってるわ」


…………
てことで
いきなり料理対決が始まりました
………
早くなにか食べたいんだけど