「クリスマスケーキ残り50個ですよー‼︎いらっしゃいませー」

どこからともなく聞こえてくる。
もうクリスマスなんだって嫌でも実感させられる。
明日はクリスマスイヴ。
私の予定はスカスカ。
こんな私がリア充だなんて誰も思わないんだろうな。
なんてどうでもいいことを考えながら自分の家へと戻る。
バイトは昨日辞めた。
いい区切りだと思った。

「はぁー…」

家に帰り、部屋のカレンダーを見るとやっぱり明日はクリスマスイヴ。
私どんだけ寂しい奴なのよ。

竜司がクリスマスに誘ってきたことがあった。
もちろん断ったよ?
告白もされた。
それももちろん断った。